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皆さんこんにちは!
株式会社優縁工業、更新担当の中西です。
さて今回は
~図面チェック~
火力発電所の機械設置工事は、大型かつ高精度な装置の据付が求められる現場です。**設置図や基礎図、配管・配線図などの図面は、全工程を統括する“設計思想の集約”**といえます。
この図面に対する事前チェックが甘ければ、工程遅延や重大な施工ミス、ひいては事故・性能不良にまで発展するリスクがあります。では、現場目線で見るべき「チェック項目」は何か、具体的に解説します。
目次
図面種別 | 主な内容 | 重要性 |
---|---|---|
機械配置図 | 発電タービン、ボイラー、ポンプなどの設置位置 | 設備同士のクリアランス、作業動線 |
基礎図 | 機械支持・アンカー基礎の寸法、鉄筋配筋 | 設置精度・沈下防止に直結 |
配管図(P&ID) | 蒸気、水、燃料、空気などの流路とバルブ構成 | 誤接続や圧力損失防止の要 |
電気配線図 | 発電制御、センサー、動力配線 | 誤配線・短絡事故の予防 |
→ これらは相互に整合性を持つべきものであり、「1枚だけ見て良い」は存在しません。
アンカーボルトの位置と寸法、図面通りに施工されているか
設備荷重が基礎強度に合っているか
ミリ単位のズレが、後の据付に大きく影響
→ 「図面では合っているのに、現場で合わない」原因の8割は基礎図の確認不足です。
配置図で、整備・点検時の動線が取られているか
将来的な撤去・更新のスペースがあるか
作業足場や人の通路を想定したレイアウトか
→ 稼働後に“動かせない”状態を回避するための“先読み”が重要です。
熱膨張による配管の伸び・たわみを見込んだ設計か
サポート・フレキシブル継手・スライドベースの設置位置
バルブや継手の点検・操作性の確認
→ 温度差の激しい火力設備では、配管図と構造図の連携ミスが事故につながりやすいです。
高電圧機器との干渉やノイズ対策(シールド・絶縁)
経路の混線防止、系統図との一致
制御盤と機器のI/Oポート番号の整合性
→ 設計段階での「系統把握ミス」は、試運転時に大きなトラブルに直結します。
図面チェックは「デスクで完結する作業」ではありません。実際の現場寸法、基礎施工状況、設置スペースなど現場での実測・仮確認との整合が必須です。
【CAD上のクリアランス】≠【現場の余裕】
【設計意図】≠【現場での施工可能性】
→ 設計と現場、双方が“現実に立脚した調整”を行うために、事前図面レビュー会や施工前ミーティングの実施が有効です。
火力発電機械の設置工事では、図面のミス=手戻りでは済まされない損失を生むこともあります。チェック作業は、単なる確認ではなく、安全・品質・効率を守る“予防的設計”の一環です。
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